シュトレンが好きなんですよ。パンが好き、ナッツも好き、ドライフルーツも好きなので嫌いなわけがない。昔から12月になるとパン屋を巡って探し集めていたのですが、ここ数年は認知度がぐっと上がり、取扱うお店も増えて、シュトレン好きには大変嬉しい状況になっております。
以前は、それこそ見かけたら必ず買うくらいの勢いだったものの、消費にも限界があり、ここ数年は5、6本に落ち着いてきました。ずっと食べっぱなしていたので、記録をつけていきたいなと。
ところで、シュトレンといえば、<シュトーレンorシュトレン表記はどちらなのか問題>がありますね。市民権を得ているのが「シュトーレン」、本場の発音に近いのが「シュトレン」なわけですが、私はどちらでもいいと思ってまして、本文中では語感の好みで「シュトレン」を採用しました。ではなぜ記事のタイトルがシュトーレンなのか、それは検索ボリュームの問題です(ゲスい顔)。
クリスマス前から少しずつ食べ進めて、熟成による味の違いを楽しむのが本来らしいですが、私はどちらかというと熟成した方が好みなので、クリスマスから買った順に食べ始めます。ゆえに、この報告もすっかりシーズンを逃しております。今年の冬に向けての参考にでもなればこれ幸い。
ベッカライ ペルケオ アルト ハイデルベルク @河原町
昨年秋、四条河原町のマルイ7Fにできたパンのセレクトショップ「京都プルミエベーカリーマーケット」に入ったことで、ぐっと手に入れやすくなりました。本店は岡崎、イートインもあるそうですので、お近くにお越しの際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。私も行きたい。
追記:マルイの閉店もあり、プルミエベーカリーマーケットは2020年9月、四条烏丸に移転しました
店名の通り、ドイツパン専門店です。本場でマイスターを取得されたオーナーのお店とあって、シュトレン界隈では有名なお店。京都在住のドイツ人にも人気とのこと。
価格:1,300円(税込)
長さ×幅×高さ:13×7×5cm
幅狭めの形なので、切り口が三角に近くなっています。パッケージを開けるとバターの香りががっつりするあたりにドイツ式を感じる。
アーモンド、レーズン、レモン&オレンジピール、マジパンなどなど具沢山です。マジパンは目視できないのでおそらく練り込み式かと。生地はかため、さっくりとした食感でおいしい。
価格、サイズ共にトライしやすいのではないでしょうか。お土産にもいいですね。会ったらください。ありがとう。
Bäckerei PERKEO Alt Heidelberg
http://perkeo.vpweb.jp/
ブーランジェオクダ @河原町
本店は北区平野、桜の名所として知られる平野神社のすぐそばにあるそうです。昨年から京都高島屋のベーカリーコーナーに入りました。さほど広いわけではないコーナーですが、種類豊富にぎっしり並んでいてうれしい。バゲットをはじめとするハード系がうまいです。
価格:2,052円(税込)
長さ×幅×高さ:18×11×7cm
高さのある美しい断面です。生地はきめ細やかで口あたりよく、噛むとスパイスがふっと香ります。具材はレーズン2種、オレンジピール、アーモンドなど。生地と具材のバランスもちょうどいいですね。
今回食べた中では、最も上品な印象のシュトレンです。お店の印象とぴったり合っている。重さがないので、どっしりしたシュトレンが苦手な方にもおすすめです。
BOULANGE OKUDA
http://boulange-okuda.jp/
タローベーカリー @常盤
右京区は常盤にある国産小麦、天然酵母のベーカリー。食の安全を重視したお店ということで、そのあたりに意識的な層からも支持されている模様。天然酵母や無農薬系は、押しが強すぎると面倒くさい感じになるものですが、タローさんは素朴、かつ実直な印象で好感が持てます。
東急ハンズ京都店で行われていた「シュトーレン博覧会2017」にて購入。ハンズでシュトレンのフェアをやる時代なんですね。いい時代ですね。お店ではキッシュやマフィン、焼き菓子も扱っているそうなので、こちらも行ってみたいところ。
価格:1,852円(税込)
長さ×幅×高さ:13×13×4.5cm
全体的に丸っこいフォルム。珍しい褐色の生地は、波照間産の黒糖によるもの。オーガニックのレーズン、オレンジ&レモンピールのほか、イチジクが入っています。ナッツはくるみ。くるみ大好きなのでうれしい。
ガツンと甘いシュトレンが多い中、ほのかでやさしい甘さです。外側の粉砂糖もごく控えめ。食感は柔らかめでパンに近い。パンに対してパンに近いなどというのも妙な話ですが、菓子パンたるシュトレンには「パン寄り」と「菓子寄り」があり、こちらは「パン寄り」という意味合いです。
お店のイメージそのままの、素朴な味わい。子供からご老人まで、家族みんなで楽しめそうなシュトレンです。
タローベーカリー
https://ja-jp.facebook.com/tarobakery/
グランディール @御池
昨年、名古屋に進出した人気ベーカリー。京都市内に4店舗ありますが、御池店での購入。店舗ごとに少しずつ品揃えが違う、ような気がします。ベーグルの種類が豊富で選ぶのが楽しい。
価格:1,300円くらい(忘れました…)
長さ×幅×高さ:19×9×5cm
新作、黒豆のシュトレンです。外側はきな粉と砂糖のブレンド。甘さ控えめで、きな粉ならではの香ばしさがあります。中は黒豆、アーモンド、ピスタチオなど。生地はかためできめ細かく、サクッとしてクッキーのよう。黒豆のねっちりした食感とのマッチングも絶妙です。とてもおいしい。
レギュラーのシュトレンもありまして、同じくクッキー系の生地です。どちらも「お菓子寄り」派には間違いない一本でしょう。買いましょう。
GRANDIR 御池店
http://grandir-kyoto.jp/
追記:2018年のシュトレンはだいぶ趣が変わっていました。個人的には前の方が好き。
ワルダー @河原町
貴重な繁華街ど真ん中のベーカリー。パン屋だらけと言われる京都ですが、街中は意外と少ないんですよね。週末はいつも混雑、早めに売り切れる人気店です。
こちらもドイツパンのお店ですが、ペルケオに比べるとやや日本人向けにアレンジされている印象。ライ麦系の酸味が苦手な人でも美味しく食べられます。抹茶やほうじ茶など、和フレーバーのパンもたくさん。私はブリオッシュのクリームパンが好きです。
ちなみに店名はドイツ語で森の意、オーナーの名字だそう。かわいい。
価格:3,024円
長さ×幅×高さ:29×12×5cm
何年買っているのかわからない、殿堂入りシュトレン。どっしり大きくてずっしり重い。テレビで見るドイツのクリスマスマーケットで売っているシュトレンはみんな大きいので、こんな感じなんじゃないかと想像したりしています。
スパイス多めでバターも香る、しっかりした味のシュトレンです。くるみ、アーモンド、レーズン、オレンジピールなどがぎっしり入っています。生地はざっくり、ややパサっとした食感ですが、そもそも生地部分が少なく、中心にしっとりしたマジパンを配することにより、とてもバランスのいいシュトレンに仕上がっています。
価格は高めですが大きいので、心ゆくまで楽しめます。店頭にはあったりなかったりするので、予約が確実。昨年は新作「和のシュトーレン」を買いそびれたので、今年こそ食べたい。
Wälder
https://www.facebook.com/bakerywalder
パンスケープ @三条
三条会商店街の中にある挽きたて全粒粉を使ったパン店。二条と福岡・浄水通に支店があります。全粒粉、風味も食感も好きなんですよねえ。リュスティックの種類が豊富で目移りします。
三条会はテイクアウトできるコーヒー店もあり、休憩にちょうどよい公園もあり、ぶらぶら楽しく過ごせるよい商店街です。焼きたての「レモンピール&クリームチーズ」を公園でいただきましたが至福でした。合掌。
価格:またもや忘れました、2,000円くらいだったような
長さ×幅×高さ:15×8.5×5.5cm
ドライフルーツがミックスですね。レーズンが2種類、赤いのはパパイヤでしょうか。りんごの気配もする。ナッツはアーモンドがたくさん。全粒粉らしい重みのある、風味豊かな生地ですが、とてもしっとりしているのが特長です。うまい。生地がうまい。個人的には今年のベストを差し上げたい。来年も買います。
panscape 三条本店
http://panscape-kyoto.jp/
ルボンディー @一乗寺
ラーメン激戦区として名高い一乗寺にあるパン店。注文してからクリームを入れてくれる、サクサクのコルネ・クリスプが名物です。
一乗寺は、中心部からの便がいいとは言い難いものの、修学院離宮を始めとする観光名所にもほど近く、京都が誇る最高の本屋、恵文社を磁場としておしゃれなカフェや雑貨店が並ぶ人気エリア。他府県民から「一乗寺に行く」と言われると「お主できるな…」と思います。おこしやす。
価格:ハーフ 1,350円(税込)
長さ×幅×高さ:12×10.5×3.5cm
たっぷりのレーズンと、しっとりした質感の生地が楽しめます。アーモンドはスライスで、柔らかめの生地の魅力が生かされていますね。シンプルですが味わい深く、シナモンの香りがする大人向けのシュトレンです。紅茶と一緒にいただきたい。
そういえば、「追い粉砂糖」がついていました。甘いほうが好き、あるいはオシャンティな写真を撮りたいときなどは茶こしで振ってみてはいかがでしょうか。私はオシャンティ星から一万光年くらい離れたところに住んでいるのでそのままもりもり食べました。ごちそうさまでした。
REBONDIE
https://www.instagram.com/rebondie5335/
以上、2017年のシュトレンでした。いやー食べた食べた。ケーキもいいけどシュトレンもいいぞ。早いところだと11月から予約、あるいは販売が始まりますので、今年は皆様もおひとつぜひどうぞ!