遡ること今年の3月。
用事が予定より早く終わり、次の待ち合わせまで2時間ほど空いたので、カフェにでも入ってのんびりしようと思うも京都は観光シーズン真っ盛り。行くカフェ行くカフェ満席or列で難民と化した私が寺町通りをふらふらと漂っていた時のことです。
新京極に続く細い路地に見慣れない小さなお店が見えまして、カフェなのではカフェであってくれと寄って行くとジェラートの文字。こんなところにジェラート屋なんてあっただろうか。いやない(反語)
3月の京都は寒く、冷え切った体にジェラートはどうなのか、しかし即座りたいそして甘いものを食べたい、しかし冷え切ったk(エンドレス)という無駄な逡巡を繰り返すことしばし、怪しさ満点でお店の前を数回うろちょろした後、席と甘味への欲が勝ってにゅるっと滑り込みました。
他にお客さんがおられなかったので、味見などさせていただきながら、感じのよいお店の方とお話できまして、1週間ほど前にオープンした新店と判明。
ジェラートはどれもおいしそうですが俄然目を引くのはパフェのメニューです。パティシエであるオーナーが作られていると聞いて納得、デザイン面でもすばらしい、気合の入ったパフェの数々。味見で好みだったオレンジサンギーヌが入っているというショコラパフェをお願いしました。
そもそもジェラートとは何なのか
そしてアイスクリームとは何が違うのか。
いまだによく分かっていなかったのでこの機会に調べたところ、日本ジェラート協会のQ&Aに解答がありました。
A.ジェラートはイタリア語でアイスクリームと定義され、凍ったお菓子(氷菓)を広義に指します。しかし日本ではアイスクリームと呼べるものは法令で乳固形分15%以上その内8%は乳脂肪でなければならないと定義さています。イタリアでは通常5%前後の乳脂肪でジェラートを製造するのが一般的ですので、分類·規格ではアイスクリームではなくアイスミルクになります。しかし、ジェラートは脂肪分が少ないことからヘルシーな食品であり、原料そのものの風味を生かした物と言えます。
引用:日本ジェラート協会Q&A
原文ママ。お節介ながら脱字を修正して差し上げたい。
ともかく、イタリアのアイスクリームなんだけど日本のアイスよりは乳脂肪分が少ないよということですね。しかし、ジェラートってアイスクリームに引けを取らないほど濃厚に感じるんですけど、あれは一体何なのか。
こちらはWikiに答えがあり、アイスクリームに比べて空気の含有量が少なく、密度が濃いので味にコクがあるとのこと。なるほど。
ショコラパフェ、プライスレス。
さて、そうこうしている間にショコラパフェがやってきました。この先ブログを始めるなどとは全く思っていなかった私が、待ち合わせ相手に報告するためだけに撮った写真がこちらです。
ひどい(写真が)
フォトジェニック封じ的な写真のせいで伝わりづらいのですが、回転させてしげしげと眺めたくなるような美しいパフェです。しばらく凝視したあといただきましたが、お味も大変おいしい。チョコレート、ミルク、オレンジサンギーヌのジェラート3種と凝ったトッピング、丁寧に作られたひとつひとつのパーツが過不足なく調和して完璧なパフェを構成しています。すばらすばら。
ショコラパフェは1500円、ちょっといいランチが食べられるお値段です。躊躇がなかったといえば嘘になる。しかし、ひとくち食べるたびに雑踏を放浪してすり減った何かが確実にチャージされていくのを感じながらしみじみ思ったのです。1500円は高くない。
とはいえ、ほいほい食べられる身分でもありませんので、エクスペンシブ甘味でしか癒されない何かを抱えた際にまたお伺いしたいと思います。ごちそうさまでした。
2017年8月、再訪
口を開けば「暑い」しか出てこない京都の夏、冷たいもんでも食べようかってな話になり、思い出したのがSUGiTORAです。いそいそと向かうと何やら長蛇の列。聞けば何と3時間待ち。
Oh…
そうなのです。この美しくうまいパフェを世の中、特にインスタ界隈が放っておくはずもなく、雑誌にもばりばり掲載されて、すっかり超人気店になっていたのでした。
次の用事もあったのでイートインはあきらめて、ジェラートのテイクアウトをすることに。こちらはパフェ列に関係なく、随時出していただけます。
「桃とミント」と「マンゴー」。
ミントものはさほど得意ではないのですが、よい具合の効きでさっぱりとおいしいです。マンゴーはめちゃくちゃ濃くねっとりして、これもうまい。
このクオリティでコーンのダブルが520円、お値打ちと言っていいんじゃないでしょうか。季節もののフレーバーはどんどん変わっていくようなので、楽しみがまた増えたのでした。
京都府京都市中京区中筋町488-15
営業時間:13:00~22:00
定休日:火曜日、水曜日